平方根とその計算【数学基礎】

平方根とその計算【数学基礎】

2025年1月12日

平方根とは

まずは平方根の定義について確認しましょう。平方根の定義は以下のようになります。

平方根の定義

実数 \(a\) に対して、その平方根 \(x\) は

\[x^{2} = a\]

と定義される。

簡単に言うと、\(a\) の平方根とは、2乗して \(a\) になるような数のことです。

上の定義で、\(x\) を実数とすると、\(a\) は0以上の実数でなければなりません。なぜなら、実数の2乗は必ず0以上の実数になるからです。このことについては以下のの記事でも解説しています。あわせてご覧ください。

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いずれ \(a\) が0未満の場合について考えるときがあると思いますが、ここでは \(a\) が0以上の場合に限って考えることにします。

上のように定義したとき、\(a\) の平方根 \(x\) を

\[x = \pm \sqrt{a}\]

と書きます。\(\sqrt{a}\) はルート \(a\) と読み、記号 \(\sqrt{\quad}\) を根号といいます。

ここで注意したいことは、正の実数 \(a\) に対して、その平方根は2つあるということです。すなわち、正の平方根 \(\sqrt{a}\) と負の平方根 \(-\sqrt{a}\) があります。ただし、\(0\) の平方根は \(0\) だけです。

定義から分かるように、\(\sqrt{1}=1, \ \sqrt{4}=2, \ \sqrt{9}=3, \cdots\) です。ただし、平方根が整数になるのは、根号の中身が整数の2乗である場合に限られます。また、平方根が有理数になるのは、根号の中身が有理数の2乗である場合だけです。それ以外の平方根は、すべて無理数になります。例えば、

\[\sqrt{2} = 1.4142135 \cdots\]

\[\sqrt{3} = 1.7320508 \cdots\]

\[\sqrt{5} = 2.2360679 \cdots\]

となり、これらはすべて無理数です。

なお、本来であれば、これらの平方根が無理数であることを証明する必要がありますが、ここでは省略します。のちに、その中の \(\sqrt{2}\) が無理数であることを証明する機会があると思います。

平方根とは

平方根の性質

平方根の計算をするまえに、平方根の性質をいくつか紹介します。まずは平方根と絶対値に関する性質です。

平方根と絶対値

\(a\) を実数とすると

\[\sqrt{a^{2}} = |a|\]

が成り立つ。

この性質は、絶対値の定義そのものです。絶対値の定義についても上で紹介した記事で解説しているので、ぜひご覧ください。

次に、平方根の積と商に関する性質です。

平方根の積・商

\(a, \ b\) を正の実数とすると

\((\mathrm{i}) \quad \sqrt{a}\sqrt{b} = \sqrt{ab}\)

\(\displaystyle (\mathrm{ii}) \quad \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} = \sqrt{\frac{a}{b}}\)

が成り立つ。

証明

\((\mathrm{i})\) を証明してみましょう。

\(\left(\sqrt{a} \right)^{2}=a, \ \left(\sqrt{b} \right)^{2}=b\) なので、指数法則を用いると

\[\left(\sqrt{a} \sqrt{b} \right)^{2} = \left(\sqrt{a} \right)^{2} \left(\sqrt{b} \right)^{2} = ab\]

となります。

また、\(\sqrt{a}>0, \ \sqrt{b}>0\) より \(\sqrt{a} \sqrt{b} > 0\) なので、平方根の定義から、\(\sqrt{a} \sqrt{b}\) は \(ab\) の正の平方根です。このことは、上の式と平方根の定義の式を見比べるとわかります。よって

\[\sqrt{a} \sqrt{b} = \sqrt{ab}\]

となります。■

\((\mathrm{ii})\) も同様に証明できるので、ぜひやってみてください。

平方根の計算

上で確認した平方根の性質を用いて、平方根を含む式の計算をしましょう。平方根の計算の基本は、根号の中身をなるべく小さくすることです。そのやり方を例題で確認しましょう。

例題1

\(\sqrt{18}\) の根号の中の数をできるだけ小さくしてください。

解答・解説

平方根の積に関する性質 \(\sqrt{ab} = \sqrt{a}\sqrt{b}\) と、平方根と絶対値に関する性質 \(\sqrt{a^{2}} = |a|\) を用いて計算します。

\begin{eqnarray}
\sqrt{18} &=& \sqrt{3^{2} \times 2} \\[0.5em]
&=& \sqrt{3^{2}} \times \sqrt{2} \\[0.5em]
&=& |3| \times \sqrt{2} \\[0.5em]
&=& 3\sqrt{2}
\end{eqnarray}

上のように、平方根を簡略化するときは、まず根号の中身をいくつかの自然数の積として考え、自然数の2乗があれば根号の外に出します。

平方根の簡略化をすることで、以下のように平方根どうしをまとめることができます。

例題2

\(4\sqrt{20} + \sqrt{45} – 2\sqrt{5}\) をできるだけ簡単にしてください。

解答・解説

例題1のように平方根を簡略化してから、根号の中身が同じ項どうしをまとめます。

まずは \(\sqrt{20}\) を簡単にしましょう。

\begin{eqnarray}
\sqrt{20} &=& \sqrt{2^{2} \times 5} \\[0.5em]
&=& \sqrt{2^{2}} \times \sqrt{5} \\[0.5em]
&=& 2\sqrt{5}
\end{eqnarray}

次に、\(\sqrt{45}\) を簡単にしましょう。

\begin{eqnarray}
\sqrt{45} &=& \sqrt{3^{2} \times 5} \\[0.5em]
&=& \sqrt{3^{2}} \times \sqrt{5} \\[0.5em]
&=& 3\sqrt{5}
\end{eqnarray}

\(\sqrt{5}\) はこれ以上簡単にできないので、あとは根号の中身が同じ項どうしをまとめるだけです。同類項を整理するときと同じように、根号どうしをまとめることができます。

\begin{eqnarray}
4\sqrt{20} + \sqrt{45} – 2\sqrt{5} &=& 4 \times 2\sqrt{5} + 3\sqrt{5} – 2\sqrt{5} \\[0.5em]
&=& 8\sqrt{5} + 3\sqrt{5} – 2\sqrt{5} \\[0.5em]
&=& (8 + 3 – 2)\sqrt{5} \\[0.5em]
&=& 9\sqrt{5}
\end{eqnarray}

平方根の計算

練習問題

問題

以下の式をできるだけ簡単にしてください。根号の中の数はできるだけ小さい自然数にしてください。

\((1) \quad \sqrt{18} + 2\sqrt{8} – \sqrt{50} – 2\sqrt{2}\)

\((2) \quad \left(2\sqrt{3} + \sqrt{5} \right)\left(2\sqrt{3} – \sqrt{5} \right)\)

\((3) \quad \sqrt{0.75}\)

解答・解説

\((1)\)

\begin{eqnarray}
\sqrt{18} + 2\sqrt{8} – \sqrt{50} – 2\sqrt{2} &=& \sqrt{3^{2} \times 2} + 2\sqrt{2^{2} \times 2} – \sqrt{5^{2} \times 2} – 2\sqrt{2} \\[0.5em]
&=& 3\sqrt{2} + 2 \times 2\sqrt{2} – 5\sqrt{2} – 2\sqrt{2} \\[0.5em]
&=& 3\sqrt{2} + 4\sqrt{2} – 5\sqrt{2} – 2\sqrt{2} \\[0.5em]
&=& (3 + 4 – 5 – 2)\sqrt{5} \\[0.5em]
&=& 0
\end{eqnarray}

\((2)\)

展開の公式を使います。\(\left(\sqrt{a} \right)^{2} = a\) であることに注意しましょう。

\begin{eqnarray}
\left(2\sqrt{3} + \sqrt{5} \right)\left(2\sqrt{3} – \sqrt{5} \right) &=& \left(2\sqrt{3} \right)^{2} – \left(\sqrt{5} \right)^{2} \\[0.5em]
&=& 2^{2} \times \left(\sqrt{3} \right)^{2} – \left(\sqrt{5} \right)^{2} \\[0.5em]
&=& 4 \times 3 – 5 \\[0.5em]
&=& 12-5 \\[0.5em]
&=& 7
\end{eqnarray}

\((3)\)

平方根の商に関する性質 \(\displaystyle \sqrt{\frac{a}{b}} = \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}}\) を使います。小数を分数になおしてから計算しましょう。

\begin{eqnarray}
\sqrt{0.75} &=& \sqrt{\frac{75}{100}} \\[0.5em]
&=& \frac{\sqrt{75}}{\sqrt{100}} \\[0.5em]
&=& \frac{\sqrt{5^{2} \times 3}}{\sqrt{10^{2}}} \\[0.5em]
&=& \frac{5\sqrt{3}}{10} \\[0.5em]
&=& \frac{\sqrt{3}}{2}
\end{eqnarray}


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